古仏探訪といえば奈良や京都をイメージしますが、東京にも多くの仏像が伝えられています。例えば明治十一年に法隆寺から皇室に献納された東京国立博物館法隆寺宝物館の数々の金銅仏、また同館には日本・中国・アジアの各時代の仏像も所蔵されています。さらに博物館や美術館の仏像のみならず、調布深大寺の釈迦如来像、高幡不動の不動明王像など都内には素晴らしい古刹の仏像も伝えられています。
本講座では、このような東京の仏像について学び、その歴史、かたちと意味など、仏像に関する知識を深めます。プロジェクターで仏像を詳しく紹介し、資料も使いながら丁寧に解説します。さらに仏教美術の源流であるインドや中国などアジアの仏像にも目を向け、それぞれの歴史や造形的特徴を比較することによって、仏像の理解を深めて行きたいと思います。
今回は「目黒のらかんさん」で親しまれている江戸の名刹五百羅漢寺を取り上げます。同寺の五百羅漢像はつとに著名ですが、作者は開基松雲元慶禅師です。講座では五百羅漢像に加え、禅師の他の造像活動についても講じます。(講師・記)
<講師紹介> 金子 典正 (かねこ・のりまさ)
1966年生まれ。博士(文学)。早稲田大学大学院博士課程修了。仏教美術史・東洋美術史専攻。同大学文学部助手を経て現職。論文・研究に「唐招提寺『金亀舎利塔』について」「中国仏教初伝期に於ける仏像受容の実態に関する一考察」など多数。出版物の分担執筆に「良弁僧正像」(『東大寺:美術史研究の歩み』)ほか。
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