レストランで料理の写真を撮る人たちをよく見かけるようになりました。
いまや、探しているレストランの名前を検索すれば、お店のサイトだけでなく、料理の写真やコメントを読むことができます。このようなインターネットを利用した消費者による情報発信は、CGM(Consumer Generated Media:消費者生成メディア)と呼ばれており、購買行動に大きな影響を与えるようになりました。
ネットでの評判は、クレームや風評被害と言った問題があるものの、会ったこともなく、顔も本名も分からない人同士が情報を交換しあい、時には助け合う現象も見過ごせません。
今回の講座では、まず、CGMの概観や全体の動向を解説します。続いて、ネットの特性である匿名性と情報の信頼性について解説し、技術動向を踏まえた活用戦略を考えていきます。消費者個人の経験情報をどのように「共有」し、「比較」や「検討」のプロセスに活かしていくか、随時具体的な事例をご紹介する予定です。(講師・記)
<各回のテーマ>
1.10月6日 CGM(消費者生成メディア)概観
2. 20日「オフィシャルサイト」と「クチコミサイト」
3.11月10日 体験の共有と購買行動
4. 17日 ネットの匿名性と情報の信頼性
5.12月 1日 ネットクチコミの読み取り方・書き込み方
6. 8日 情報技術と消費者行動
<参考書>
深見嘉明『ウェブは菩薩である』NTT出版,2008
伊地知晋一『CGMマーケティング』ソフトバンククリエイティブ,2006
<講師紹介>折田 明子 (おりた・あきこ)
1975年横浜市生まれ。博士(政策・メディア)。専門は情報社会学、ネットコ
ミュニティ論、ネットコミュニケーション論。中央大学大学院戦略経営研究科助教。
1994年慶應義塾大学総合政策学部卒業、2000年同大学院政策・メディア研究科修士課程修了後、外資系IT企業勤務を経て大学特別研究助手として e-Japan戦略のスタッフを勤める。慶應義塾大学COEプログラム研究員等を経て、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科後期博士課程にて博士(政策・メディア)を取得。2008年4月より現職。インターネット上の匿名性を、対立論ではなく構造的な整理を試み、実名と匿名を活用するための視座を提示している。研究対象は、匿名のコミュニティ、実名による人脈ネットワーキングなど。論文に、「発信しづらい情報交換における匿名性の効果~ダイエット食品クチコミ調査から」(情報社会学会誌 Vol.2 No.2,2007)、「匿名レベルの設計に向けて」(智場111号,2008)など。
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