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萌黄色から若緑へ。季節は今年も足早に移っていく。つい先日まで、誇らしげに、あでやかに東京を彩っていた桜は、広がる葉に主役を譲るかのごとく散っていった。まだ、遅咲きの花が数輪、葉の陰で枝にしがみついているが、それがいっそう自然の厳しさを見せつけるようで直視できない。

この季節の電車は、通勤に慣れない新入社員により、思わぬ混雑をきたすという。すいている車両を探して素早く乗り込む先輩に比べ、彼らは人の多い車両に乗り込む傾向があるのだという。おまけに、出入口付近にかたまるから他の乗客の乗降をも妨げる。だが、会社に慣れるにしたがって乗車ルールにも馴染んでくるようだ。

こうしてスタートする春は、短い。すぐにジメジメとして暑い夏がやってくる。若緑は深緑に変わり、直射日光から通行人を守る木陰を提供してくれる。新入社員も、ひとり立ちをしてそれぞれの会社を支える一翼を担うようになるだろう。たが、濃くなる緑はときに暑苦しさや毒々しさを与えることもあるように、慣れ過ぎると思わぬ失敗をすることもないわけではない。自分と同じような失敗を少しでも少なくできるように、先輩として見守っていきたい。

ACCにもこの春、数人の新人が入った。多くの受講者と触れ合いながら、すくすくと育ってほしい。緑色にもさまざまな緑があるように、それぞれの個性を生かしながら。(S)