現象学的心理学の可能性U

早稲田大学教授 哲学者 山竹 伸二
著述家 

曜日・時間・回数
土 15:30-20:00 全1回
日程
2010年 1/30
受講料
1月(1回)会員 4,830円
一般 5,460円
教材費 − 設備維持費 −

講座内容
現象学の創始者フッサールによれば、現象学的心理学とは「本質観取」という思考法によって「心」に関わる諸概念の本質を明らかにする学問である。しかも心の本質を突き詰めていくと、あらゆる対象は意識において確信されている、という超越論的問題に突き当たるため、超越論的還元の考え方をしっかりと理解しておくことが不可欠となる。しかし、現在の現象学的心理学では、本質観取は十分に用いられておらず、超越論的還元に対する理解も深く行き届いているとは言えない。それは実証主義的な心理学と一線を画し、主観的な意味や価値の問題を取り上げた点で評価し得るのだが、現象学本来の思考からすれば、その成果はまだ限定的なものに見える。
本講座(三回シリーズ)では、フッサール現象学の基本的考え方に立ち戻り、現象学的心理学の再構築を目指している。そのためには、まず超越論的還元を十分に理解した上で、「心」という認識対象の本質を明らかにする必要があるだろう。これによって、心理学全体の土台が確立されれば、心理学における諸理論の意義も明らかになる。また、心に関わる諸概念を本質観取することにより、心理的治療、看護、介護などへの応用も、より実りあるものになるはずだ。初回の講座では従来の現象学的心理学の問題点を明確にしたが、二回目となる今回は、認識対象としての心の本質を解明し、現象学的心理学の全体像を描き出してみたいと思う。この試みがうまくいけば、さまざまな領域への応用が可能になるだろう。(初回講座を受講していない方でも大丈夫です。)
        (講師記)

 


カリキュラム
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各自準備

講師紹介
山竹 伸二(ヤマタケ シンジ)
1965年、広島生まれ。著述家。大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター客員研究員。専門は現象学と精神分析。心の病と心理療法の共通原理を、現象学的な視点から捉え直す作業を続けている。著作に『自由と主体性を求めて』(第14回暁烏敏賞受賞)、『「本当の自分」の現象学』(NHKブックス)など。

 

備考
★途中休憩があります。
★「現象学的心理学の可能性」3回シリーズの2回目です。今回からのご受講でも大丈夫です。